私たちの生活に必要不可欠なトイレットペーパー。

かつては12ロール入りの商品が定番でしたが、今は「長尺タイプ」でコンパクトな商品が主流になっています。

消費者にも店舗側にもメリットが多いという「長尺タイプ」が人気の理由を取材しました。

福岡県新宮町にある薬局のトイレットペーパー売り場をのぞいてみるとー

◆リポーター
「こちらの売り場には、1.5倍巻き、2倍巻き、さらには3倍巻きといった長尺トイレットペーパーがたくさん販売されています」

売り場を席巻していたのは、長尺タイプのトイレットペーパーです。

従来の12個入りのトイレットペーパーが1ロール50メートルから60メートルに対し、こちらの商品は1ロールで100メートルとおよそ倍。

1パックに入っている全長は変わらずとも、よりコンパクトになっている商品が多くみられました。

◆買い物客
「収納の面でコンパクトの方が良いですよね。あまり場所を取らない」

◆買い物客
「なるべく買いに行く回数を少なくしようと使っています」

この店舗で販売している商品の約7割が長尺タイプ。

交換頻度を減らすことができる、持ち運びが楽など、使い勝手の良さから人気が集まり、3年ほど前から主流になりつつあるといいます。

さらに、店舗側にもメリットがー

◆大賀薬局 新宮三代店 増永紀子 店長
「1個1個がコンパクトになっているので、棚にたくさん並べられるというメリットがあります」

陳列棚に多くの商品を並べることができるほか、倉庫で保管する際の省スペース化に繋がっているといいます。

さらに家庭でも、災害時の備蓄品として1カ月分を目安に確保しておくことが推奨されている昨今、長尺タイプにすると、収納スペースを圧迫せずスッキリさせることができます。

それでは、長尺トイレットペーパーの使い心地はどうなのでしょうか。

通常タイプと長尺タイプを比べてみると、通常のトイレットペーパーは紙と紙の間に隙間があるのに対し、長尺タイプは固く圧縮されているように見えます。

約30年前から長尺トイレットペーパーを製造している企業によるとー

◆日本製紙クレシア マーケティング部 齊藤雄太さん
「表面を見ていただくとわかるんですけど、エンボスっていう加工が入っている。凹凸を入れることによって空気の層をよりもたせてふんわりさせる工夫をしている。エンボスがつぶれないようにしながら、長く巻いてもふんわり感だったり柔らかさを担保できるような製造方法で製品を作っている」

独自の圧縮技術で従来と変わらないフワッとした使い心地を実現しているといいます。

◆リポーター
「触り心地はとても柔らかいです。通常巻きのものと全くと言っていいほど変わりません」

さらに、1パックがコンパクトになったことで物流効率も上がったという長尺トイレットペーパー。

企業にとっても消費者にとってもメリット尽くしで、今後もさらに広がりを見せそうです。

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