自民党総裁選で勝利して総裁に選出された石破茂氏の経済政策はどうなるのか。ジャーナリストの青山和弘氏が懸念点などを解説した。
石破氏は総裁選投票日の2日前に会見で「岸田政権でいろんな努力をして成果を上げつつあるが、現政権がやっている成長と分配の好循環というものをさらに力強いもの、確実なものにしてきたい」と、岸田総理の経済政策を引き継ぐと明言した。
青山氏は「石破氏はアベノミクスに反対している。どんどん国債を発行してもいいから財政出動したり、金融緩和したりするのはよくないと。特に、コロナや大震災が起こったときには借金もしないといけないから、平時のときは借金を減らす方向にいくべきだという人」と説明。
しかし「岸田氏の経済政策を引き継ぐと言ってしまったので、すでに石破氏がこれまで発言していたことと、違いが出てきている」と指摘すると「野党の意見や世の中の意見によって、いろいろと変わってくるのではないか。それが経済界や財界から不安視されているところ」とコメントした。
さらに「本来の石破氏の考えは緊縮財政。ただ、岸田氏と協定を結んだこともあり、急に変えようとはしてこない。しかし段々と本来の考え方が出てきて、財政規律の方向性に向かっていく可能性があるので、デフレ脱却の瀬戸際に立っている日本経済にとっては、正念場になってくる」と解説した。
元衆議院議員の宮崎謙介氏は石破氏について「『利上げをしないといけない』と言っていたのに、今度は『日本は輸出をしないといけない』といった発言をする。利上げをすると円高になるので輸出が苦しくなる。そういった矛盾した意見を堂々と言ってしまうあたり、経済界が『この人経済音痴なんだな』と(感じている)」と厳しく指摘。
元東京都知事の舛添要一氏も「経済は弱い」と言い切ると「経済の議論は私も彼と始めたらすぐやめる、意味ないから」と突き放した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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