2012年、岡山操山高校の男子生徒が部活の監督から叱責を受け自殺した問題。学校での事故などに支払う見舞金の制度を持つ国所管の独立行政法人が、この問題で見舞金を支給しない判断を取り消し、支給を決めたことが分かりました。

遺族が申請していたのは、「日本スポーツ振興センター」の見舞金です。遺族の要請を受けて県教委が設置した第三者委員会が公表した「生徒の自殺は監督の不適切な指導が原因」などとする報告書を受け2022年に申請していました。

2023年、センターは生徒などの自殺には原則支払わないという規定に基づき支給しないと判断。制度では精神障害などによって正常な判断ができない場合など例外規定もあり、遺族側は不服審査請求を行いました。また生徒の精神状態を指摘した医師の意見書を追加で提出していました。

関係者によりますと、センターは再び検討し、生徒の自殺は、「学校の管理下において発生した事件に起因する死亡」と例外事案であると判断を改めました。その上で見舞金2800万円の支給を決めたということです。

生徒の父親は「息子の自死と監督の指導との因果関係をセンターが認めたことは意義深い」などとコメントしています。センターは「個別の案件には答えられない」としています。

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