いわゆる「裏金議員」について自民党は原則、公認する方向で調整しています。
■石破総理 初の所信表明
裏金問題について この記事の写真は12枚 石破総理大臣(67)「まずは政治資金問題などをめぐり、国民の政治不信を招いた事態について、深い反省とともに触れねばなりません」
来たる衆議院選挙で判断材料のひとつとなる、石破総理の所信表明演説。自民党派閥をめぐる裏金事件についてから話し始めました。
石破総理大臣(67)「政治資金収支報告書への不記載の問題については、まずは問題を指摘された議員一人一人と改めて向き合い、反省を求め、ルールを守る倫理観の確立に全力を挙げます」
いわゆる「裏金議員」の衆院選での公認問題については、4日、動きが出てきましたが、まずは所信表明演説についてみていきます。
最初に取り上げた政策は、石破総理が重視する外交・安全保障でした。
石破総理大臣(67)「激変する安全保障環境から日本を守り抜きます。日米同盟を基軸に友好国・同志国を増やし、地域の安全と安定を一層確保するための取り組みを主導してまいります」 外交・安全保障について
石破総理は防衛力強化を唱えたものの、岸田前総理が打ち出した防衛費増額に伴う、いわゆる「防衛増税」については言及せず、また総裁選挙中に主張していたアジア版NATOや日米地位協定の見直しには触れませんでした。
維新・馬場代表 維新の会 馬場代表(59)「総裁選挙の時にはアジア版NATOを作ると言ってたし、対北朝鮮についてもお互いの連絡事務所を設置すると言っていたが、ないないづくしの所信表明演説ではなかったかなと思います」
国民生活については…
石破総理大臣(67)「所得を上げ、物価上昇を上回る賃金の増加を実現してまいります。最低賃金を着実に引き上げ、2020年代に全国平均1500円という高い目標に向かってたゆまぬ努力を続けます」 国民生活について
石破総理は、4日朝の閣議で、物価高対策などを柱とする経済対策を指示。衆議院選挙後に経済対策を盛り込んだ補正予算案を国会に提出する考えです。
共産・田村委員長 共産党 田村委員長(59)「一言で言って、あまりの中味のなさに本当に驚きました。また10月から物価が上がると、本当に賃上げどうするのか具体的な政策が求められているのに、これについて何ひとつありませんでした」 石破総理大臣(67)
「少子化とその結果生じる人口減少は、国の根幹にかかわる課題、いわば『静かな有事』です。子育て世帯の意見に十分に耳を傾け、短時間勤務の活用や生活時間・睡眠時間を確保する『勤務間インターバル制度』の導入促進など、働き方改革を強力に推し進めます」
「人命最優先の防災立国を構築しなければなりません。防災・減災、国土強靭(きょうじん)化の取り組みを推進します。専任の大臣を置く防災庁の設置に向けた準備を進めてまいります」
石破政権の目玉のひとつが「地方創生」です。
石破総理大臣(67)「地方を守り抜きます。地方創生の交付金を当初予算ベースで倍増することを目指します」
次のページは
■「裏金議員」公認へ “総理のホンネ”は■「裏金議員」公認へ “総理のホンネ”は
所信表明演説について野党各党は厳しい評価を下しています。
立憲・野田代表 立憲民主党 野田代表(67)「近代まれにみるスカスカの所信表明じゃないですか。総裁選挙の時には極めて具体的に熱っぽく語っていたことが全然入ってないんですよ。(衆院選で) 何を問うのか本当にわからなくなったなと思いますね」 国民・玉木代表 国民民主党 玉木代表(55)
「石破カラーという色がまったくなくなってしまって、きれいに脱色されているという感じですね。無味乾燥で、かんでも味がしないガムのような感じがしましたね」 れいわ・山本代表 れいわ新選組 山本代表(49)
「必要なことは言っていくんだ国民のために、というような石破しぐさというものはもう既に死んでいるということです、そんなもの。総理大臣になるために魂を売ったという結果だと思います」
総裁選と言うことが違ってきたことについては、連立政権のパートナーがこうフォロー。
公明・石井代表 公明党 石井代表(66)「今は実際に行政府の長となって、政府を運営をして、何をやっていくかということになれば、おのずから変わってくると、現実的になってくるということの反映だと思っています」 社民・福島党首 社民党 福島党首(66)
「カメレオン総理と言ったら悪いですが、あすは自民党からの圧力で変わるかもしれない。抽象的なことしか言っていなくて踏み込んでいない」 参政・神谷代表 参政党 神谷代表(46)
「共感とか納得ではなくて、反発とか不満を呼ぶ中身ではなかったかなと思っております」 「裏金議員」公認へ
そんな中、自民党は裏金事件で処分された議員について、衆議院選挙では原則 公認し、比例代表との重複立候補も認めることで調整しています。
総裁選出馬会見(8月)「自由民主党公認候補として、公認するにふさわしいかどうか、そういう議論は選挙対策委員会で徹底的に行われるべきだと思っています」
「国民にお願いするに足るかどうか、そういう基準は厳格に定めてやっていくべきものだと」
総裁選への出馬会見で、公認するかどうかは厳格な基準で議論し、非公認とする可能性にも言及していた石破総理ですが、ふたを開けてみると、自民党は都道府県連から申請があれば公認する、これを基本方針とする考えです。
この件について石破総理は…
石破総理大臣(67)「それについては何も決まっておりません」 立憲民主党 野田代表(67)
「総裁選中の発言とこれは全然違うと思いますし、トーンダウンどころかそのまま認めちゃうと。公明党は推薦出すんですかね?そうなったら。両党とも、これは厳しい批判を浴びると思いますよ」 この記事の写真を見る(12枚)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。