人気音楽ユニット「YOASOBI」も出席した日米首脳会談後の晩餐(ばんさん)会。異例のおもてなしを受けた岸田総理ですが、アメリカからは何を求められているのでしょうか?
■晩餐会でジョーク連発 YOASOBIなど豪華な顔ぶれも
日本時間11日朝に開かれた晩餐会。
俳優のロバート・デ・ニーロさんやアメリカ経済界の大物の他、クリントン元大統領夫妻などそうそうたるゲストが招かれるなか、岸田総理大臣、英語でジョークを連発しました。
「ここへ来る前に私のスタッフがこう言いました。『私のスピーチが短すぎると文句を言った人は誰もいない』と。良いアドバイスです。ですのできょうのスピーチは短くします」 この記事の写真は12枚 「これほど多くの日米の豪華なゲストを前に、息をのみ、言葉もありません。妻の裕子も言葉を失った様子で『誰が主賓かわからない』と言いました。私の案内された席が大統領の隣だったのでホッとした次第です」
この晩餐会には、音楽ユニット「YOASOBI」のAyaseさんとikuraさんも招待されたほか、
ポール・サイモンさんが往年の名曲を披露。
YOASOBIのパフォーマンスはありませんでしたが、華やかな一夜となりました。
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■日米友好の象徴に桜 夫妻や孫にプレゼントも■日米友好の象徴に桜 夫妻や孫にプレゼントも
日本の総理大臣としては9年ぶり、バイデン政権下では5人目となる国賓待遇という、外交上、最上級のおもてなしを受けている岸田総理大臣。
岸田総理大臣「ポトマック河畔の桜は日米友好の象徴です。貴国の建国250周年を記念し、250本の桜を新たに日本からお送りすることを決めました」
さらに、輪島塗のコーヒーカップやボールペンなど、バイデン大統領夫妻に様々なプレゼントを用意。なぜか人気ゲーム「スーパーマリオ」のグッズまで…
政治部官邸キャップ 千々岩森生「バイデン大統領へのお土産の中に、マリオやルイージのグッズがあるんですが、これは大統領の3歳のお孫さん、ボー・バイデンくんへのプレゼント。実はボー・バイデンという名前は、大統領の9年前に46歳の若さで脳腫瘍で亡くなった息子さんと同じ名前が付けられたお孫さんで、たいそう可愛がっていると。そのお孫さんに向けたポイントをついたプレゼントということができると思います」
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■国賓待遇 日本が支払う“対価”は?■国賓待遇 日本が支払う“対価”は?
日本時間未明に行われた日米首脳会談。「日米同盟の強化」が最大のテーマとなりました。
政治部官邸キャップ 千々岩森生「異例のおもてなしをしたアメリカですが、今回の狙いは、中国の動きをにらんで日本により一層の安全保障上の役割を負担してもらいたいという本音があります。今回、在日米軍と自衛隊との一体化が進みました。また、アメリカが、イギリスやオーストラリアと立ち上げた3カ国の安全保障の枠組み『AUKUS(オーカス)』、ここでも日本に協力してほしいと期待が示されています。安全保障分野が加速度的に進む中で、同時に日本は大きなリスクや責任も抱えることになります」
大統領専用車「ビースト」の車内で満面の笑みを浮かべ、親密ぶりをアピールする日米の首脳。
アメリカ バイデン大統領「日米同盟が発足して以来、最も重要なアップグレードだ」
日米同盟がアップグレード。安全保障分野での連携強化に一定の成果を収めたようです。
岸田総理大臣「強い決意をもって防衛力の強化に取り組んでいることを伝え、バイデン大統領から改めて、強い支持を得ました」
ただ、岸田総理、共同会見の質疑の中でこんな一幕も…
岸田総理大臣「引き続き同盟国たる中国と…失礼。同盟国たる米国。失礼、同盟国である米国と」
その岸田総理は日本時間の12日、アメリカ議会での演説に臨みます。
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