「のせ弁。少なくとも自分の地元では聞いたことのない話で、お弁当にも地域性が出るんだなと思って読みました」
10月24日配信の記事「学食へごはん持参、おかずを『のせ弁』 保護者も喜ぶ高校名物」に、地域活動家の小松理虔さんは、こうコメントした。
記事では、福岡県の県立小郡高校で人気の「のせ弁」を紹介。ごはんだけ入れた弁当箱を食堂に持参し、おかずの注文票や代金と共に出すと、注文品が載った弁当箱を受け取れる。食堂のメニュー全26品のうち、のせ弁にできるのは丼ものとカレー。一律380円で、注文の7割はのせ弁だという。
小松さんは「のせ弁」について「働く親にとっては、弁当を日々作り続けるのは負担も大きいし、ご飯だけタッパーに詰めて持ってくればいい、というシステムならありがたい。なんだか『古くて新しい』、とてもいい弁当のあり方だなと思います」とつづった。
この記事は、紙面では福岡県版に掲載されている連載「母校 知っと~?」の一本で、県内のスクールライフを描いている。小松さんは、記事を朝日新聞デジタルで読んだ立場から「地元の人にしか共感できなさそうな『あるある!』『懐かしい!』みたいな話でも、デジタルで展開すると、あちこちのローカル話と結びついて広がって読まれていきますよね」との見方を示した。
その上で、配信後の広がりを意識した「仕掛け」があると、もっと色々な地域の人に読んでもらえるのではと提案。「複数の県の『ご当地弁当事情』の記事をあえて同じ時期に配信してみるとか、高校生の弁当事情から現代社会を見通すような専門家の分析を入れてみるとか」などの例を挙げた。
一方で、アクセス数を増やす目的でローカルネタが「消費」されることにも注意が必要と指摘。こうコメントを締めくくった。
「社会について考える回路をどう組み込んでいくのか。総局ネットワークと全国紙の視点を生かした記事を、今後も期待したい」
この記事や、小松さんのコメント全文はこちらから(http://t.asahi.com/woc2)。同じ記事には一般社団法人「SDGs市民社会ネットワーク」理事の長島美紀さんもコメントしています。
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