東海大と桜美林大の教職員らで結成する労働組合は来月、賃金のベースアップ(ベア)の要求が実現しない場合、授業中にストライキに踏み切る。非常勤講師は定期昇給がなく、15%のベアを求めている。首都圏大学非常勤講師組合によると、ベアを求めた大学でのストは異例という。
ストを実施するのは、東海大教職員組合と桜美林大ユニオンで、18日にスト通告書をそれぞれの大学に提出した。同組合によると、東海大では、非常勤講師のベアは少なくとも過去十数年実施されていない。
桜美林大ユニオンによると、同大でも2006年以降、非常勤講師のベアはない。今秋の団体交渉を経て大学側は1・2%のベアを実施すると回答したが、労組側は「到底受け入れられない」と主張。物価高で最低賃金も毎年上昇する中、長年にわたりベアがない状況で「塗炭の苦しみ」と訴える。
両労組は、専任教員を含む全ての職員で10%以上、非常勤講師では15%のベアを要求している。受け入れられない場合、東海大では非常勤講師2人が12月11、12日に湘南キャンパスと静岡キャンパスで授業の30分間ストを実施する。桜美林大でも非常勤講師3人が同月9日、町田キャンパスで授業の最後15分間にストを行う。【宇多川はるか】
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