冬用タイヤへの交換後に増える車輪の脱落事故を防ごうと、北陸信越運輸局などが高速道路でタイヤの点検を行い、ドライバーに注意を呼びかけた。一方で、重量制限を超過する過積載にも注意が必要だ。

“車輪脱落事故”増える時期…点検の徹底呼びかけ

北陸自動車道の黒埼パーキングエリアで行われた大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン。

大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン
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北陸信越運輸局によると、2023年度、大型車の車輪脱落事故は全国で142件発生していて、特に冬用タイヤ交換後の11月から2月にかけて多く、全体の6割以上を占めている。

11月27日は北陸信越運輸局などがドライバーに対し、点検の徹底を呼びかけるとともにタイヤのナットが緩んでいないかの調査も行った。

ドライバーからは「日常点検をして車輪脱落事故が起きないようにしたい」との声も聞かれる中、北陸地方運輸局自動車技術安全部の大羽和夫保安・環境調整官は「車輪脱落事故について、タイヤの脱着後1カ月以内に発生していることが多い。こまめに緩みをチェックしていただくことが大切」と呼びかけた。

“過積載”が脱落事故につながることも…

注意が必要なのはタイヤの点検だけではない。車両の重量制限にも注意が必要だ。

トラックドライバーの時間外労働の基準が改正され、輸送力不足が懸念されている物流の2024年問題。

一度の輸送量を増やそうとしたのか、2024年6月には重量制限を2倍以上超過した大型トレーラーが刑事告発される事案が糸魚川インターチェンジで起きている。

この大型トレーラーは特殊車両申請許可申請も提出しておらず、運転手と運送会社を刑事告発したNEXCO東日本は「極めて悪質な違反」と指摘している。

重量違反した車両は車両本体や車輪に負荷がかかり、速度低下やハンドルの操作性が低下することで重大な事故につながる恐れがある。

北陸信越運輸局新潟運輸支局の佐塚大志運輸企画専門官は「これから年末にかけて荷物が増えてくる中で、過積載につながるようなものは危険となる。タイヤの脱落につながることもあるので過積載の防止に努めてほしい」と強調した。

国土交通省はトラックドライバーだけでなく、普通乗用車も定期的な点検を行うとともに、荷物を多く乗せる際は、積載量に注意するよう呼びかけている。

(NST新潟総合テレビ)

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