福島県の山間にあるのどかな集落が招かれざる客によって一変、緊迫した雰囲気に包まれた。空き家にクマが忍び込み、約4時間に渡り居座った。
「空き家にクマがいる」近くの住民から喜多方市役所に通報が入ったのは、12月2日午前9時50分ごろだった。
近所の人は「(実際に見たんですか?)見たよ、何回もみてる見て。(みてどうだった?)おとなしい熊だね、柿食って」と話す。
現場は喜多方市熱塩加納町の空き家。以前から住民などが、空き家の周りにいる体長1メートル程のクマを目撃していた。市と警察などは住民を避難させた上で、周辺の立ち入りを規制。膠着した状態が続く中、午後2時前に動きがあった。
「パン!パン!」午後2時前、花火を鳴らす。立てこもっていた熊は花火の音で驚き、山奥の方へ逃げて行ったということだ。
空き家の中を調べたところ、数日の間この場所にいたとみられることがわかった。地元の猟友会の人は「4日、5日ぐらいいたんじゃない?なんか、排泄物を見ると、もう古くなったやつとか、新しいやつとかあったから」という。
近くの学校では今後一週間、保護者に送迎などを求めクマの警戒を続けることにしている。保護者は「怪我したりとか、襲われたりというのが心配ですよね」と話す。
冬眠前にエサを求め、現場周辺に訪れていたとみられるクマ。幸いケガ人などはなく、市では引き続き花火を使い、クマが近寄らないよう対策を講じることにしている。
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