「年収の壁」を巡り、国会では4日も論戦が交わされました。一方、税収減が懸念される地方では、財源を「稼ぐ」独自の取り組みも。
■選択的夫婦別姓 国会での機運高まる
立憲民主党 打越議員 この記事の写真 立憲民主党 打越さく良参院議員「国会で選択的夫婦別姓を実現しようと再び立ち上がり、この壇上に立っていることをまず申し上げます」
代表質問3日目。「年収103万円の壁」とともに連日議題にあがっているのが「選択的夫婦別姓」です。4日、連立政権のパートナー公明党が次のような注文をつけました。
公明党 竹谷とし子代表代行 公明党 竹谷とし子代表代行「現行の旧姓の通称使用には限界があります。改姓を避けるために事実婚を選択している方々もいます。名前はアイデンティティーそのものです。今こそ、実現しようではありませんか」 議論の機運
選択的夫婦別姓については、多くの野党も導入に賛成しているほか、自民党内でも小泉進次郎元環境大臣らが導入に前向きな姿勢を見せるなど、国会で議論する機運が高まりつつあります。
打越議員「私が選択的夫婦別姓を求めて国会議員に働きかけていた際、ある議員から言われた言葉が忘れられません。『そんなわがままはダメだ』という言葉です。『わがまま』ではありません。私が私でいたい、自分の名前でいたいという願いは切実です。総理も選択的夫婦別姓を『わがまま』と感じるお一人なのでしょうか」 石破茂総理大臣
「婚姻時に元々の姓を維持したいというお気持ちを持つことに対して、わがままであると思ったことは私は一度もございません。その悲しみや苦しみをよく認識していかねばならないと痛感いたしているところでございます。選択的夫婦別氏制度につきましては、国民の意見は分かれております。より幅広い国民のご理解を得る必要があると認識しております」
立憲民主党は選択的夫婦別姓を導入する法案を来年の通常国会で提出する方針です。
石破茂総理大臣一方、年収103万円の壁引き上げですが、どの程度引き上げるのか見えてきません。
国民民主党 舟山康江参院議員「所信表明でも引き上げを明言されたことは率直に評価致しますが、問題は引き上げ額です。178万円への引き上げを提案していますので、ぜひ総理のリーダーシップで決断いただきたいと思いますが、いかがでしょうか」 石破総理
「今後、各党の税制調査会長間でさらに議論を深めていただきたい。このように考えております」
次のページは
■その名も「かせぐ課」何をして稼ぐ?■その名も「かせぐ課」何をして稼ぐ?
山形県西川町「かせぐ課」「103万円の壁」引き上げにより税収減が懸念されるなか、番組が向かったのは人口およそ4600人の山形県西川町です。今年4月、役場に設置されたものがあります。
西川町“かせぐ課” 石川朋弘課長「こちらが私たちがいる『かせぐ課』」 サウナ
「かせぐ課」はその名の通り、財源確保のために資金を稼ぐ課で、一早く設置しました。でも、どうやってお金を稼いでいるのでしょうか。サウナを販売し、財源にしています。
石川課長「こちらは私たちの地元の杉材・ブランド杉の西山杉を活用して移動式のサウナをつくったものです」 命名権
さらに、この公園の命名権をNFT(デジタルデータ)として販売しました。元々「水沢名水公園」という名前でしたが、今は「フェリシア公園」という名前に。ただ驚きなのは、その金額です。
石川課長「130万円で落札をいただいた。(落札者は)西川町をどうしても応援したいと」
他にもカヌーセンターの命名権も販売し、150万円で落札されたそうです。町のトップ自らも稼ぎます。町長に講演を依頼できる権利を販売しています。
町長に聞く 西川町 菅野大志町長「(販売開始から)4時間で5本50万円分売れましたので、250万円稼ぎました」
「(Q. 実際に講演をしている?)けっこう行っています」
住民の半数近くが高齢者の西川町。こうした取り組みに対し、住民からは「いいことだと思います。稼いで、お金をどういうふうに政策として使うかということですけど」という声も聞かれました。
「103万円の壁引き上げ」が取り上げられる以前から財源確保に動き出していた西川町の菅野町長は、次のように述べました。
菅野町長「人口は減っているけれど、財源はなんとか確保して、生業と行政サービスを維持していきたい」 この記事の写真を見る
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。