広島市の観光ウェブサイトに掲載した、「じゃけぇ広島に恋しとる」とのキャッチコピーを重ねた原爆ドームの写真について、市は「市民の誤解を招く恐れがある」と判断し、このキャッチコピーを写真から削除した。

 ウェブサイトは、広島の観光スポットなどを紹介する「広島tabi物語」で、写真はトップページに掲載されていた。市から委託を受けた兵庫県のPR会社がサイトを運営。この会社をめぐっては、同県の斎藤元彦知事が公職選挙法が禁じる選挙運動の対価を支払ったのではないか、との指摘がある。

 広島市によると、11月の兵庫県知事選で同社に注目が集まってから、「原爆ドームと『恋しとる』の組み合わせは不適切」といった意見が寄せられるようになった。キャッチコピーの「じゃけぇ」は方言で、「だから」の意味。市の担当者は「問題ないと判断していたが、キャッチコピーの内容とそぐわない、などとの指摘が市民からあり、あえて掲載する必要はないと判断した」と説明する。市が同社に依頼し、今月2日にキャッチコピーを削除した。

 市が「SNS活用プロモーション業務」として公募型プロポーザルを実施し、選定の結果、同社にサイト運営などを委託した。今年度の委託費は約807万円。

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