子育てに夫婦関係・金銭面など多くの人が抱えている悩み。こうした悩みを誰にも知られることなく気軽に相談してもらおうと、新潟県三条市は12月5日、インターネット上の仮想空間“メタバース”を活用したお悩み相談会を始めました。
【記者リポート】
「三条市で始まったのが、メタバース空間を活用したお悩み相談会です。アバターを動かして、専門相談員やAI相談員に、誰にも知られることなく悩み相談ができるといいます」
三条市が民間企業とタッグを組んで実証実験を行っているのが、インターネット上の仮想空間“メタバース空間”を使ったお悩み相談会です。
【三条市地域経営課 山屋雄輔 係長】
「三条市では、今年の7月からメタバースなどの先端技術を活用して、誰一人取り残さない街づくりというものを検討している」
相談会では、パートナーとのふだんの会話や価値観の違いから来る不安。夫婦の距離感や気持ちのすれ違いから来る悩み。そして、反抗期を迎えた子どもに対する接し方など、家族関係の悩みについての相談を受け付けています。
相談を受けるアバターとして、カウンセラーやメンタリストなどの専門相談員が常駐。メタバース内の会話は他の人に聞かれることがないよう対策も講じられています。
【専門相談員】
「離婚(相談)ではないが、引きこもりの方とか、そういう方というのは、メタバースやアバターでなら話せるという人もけっこういらっしゃる」
相談は会話だけでなく、文字のみでのやりとりも可能で、専門相談員だけでなく、AI相談員もいることから、人と話すことが苦手という人など様々な事情に合わせた相談体制が整っています。
【三条市地域経営課 山屋雄輔 係長】
「性別・住んでいる場所・年齢など、そのような物理的な障壁を感じることなく、ふだん対面だと相談できないようなこともお話できるという、心理的な障壁を低くする効果もあると考えている」
匿名性が高く、自分の好きな時間にアクセスできるメタバース空間。
相談は三条市のホームページから申請をすれば市民以外も可能で、12月11日まで受け付けています。
今回の相談会の評判などをもとに、三条市は本格的に活用するか判断する方針です。
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