厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影

 ウイルスがもとで発疹や痛みが生じる帯状疱疹(ほうしん)のワクチンについて、厚生労働省は来年4月から高齢者を対象に、定期接種化する最終調整に入った。65歳以降、5歳刻みで接種を受けられるようにする。接種費用の一部を公費負担とし、自己負担の軽減を図る。

 帯状疱疹ワクチンはこれまで、全額自己負担となる任意接種扱い。決められた回数の接種を受けると、4万~1万円ほどかかる。独自に助成をする自治体が増えているが、地域格差が指摘されていた。

 厚労省は、高齢者が対象のインフルエンザや新型コロナのワクチンなどと同じ、予防接種法に基づく定期接種のうちB類と呼ばれる区分に位置づける方針。専門家による議論を経て、来年度予算案に関連経費を盛り込む。

 帯状疱疹は、水ぼうそうにかかった後、体の中に潜伏を続けるウイルスが原因となる。加齢や疲労などによる免疫力の低下で発症する。発症する人の割合は、50代から高くなり、70代でピークになる。主な症状は皮膚の痛みや発疹、水ぶくれ。【肥沼直寛】

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