氷でできたバースデーケーキを食べるホッキョクグマのピース=愛媛県砥部町の県立とべ動物園で2024年12月7日、山中宏之撮影

 国内で初めて人工哺育に成功し、生存記録を更新し続けている雌のホッキョクグマ「ピース」の25歳を祝う誕生会が7日、愛媛県立とべ動物園(同県砥部町)であった。ファン約500人の祝福を受けた。

 河原外語観光・製菓専門学校(松山市)の学生らが作った縦32センチ、横38センチ、高さ45センチの氷のケーキがプレゼントされた。好物のリンゴをはじめ、サーモンやブドウなどが飾られ、ピースはおいしそうにかぶりついていた。

25歳になったホッキョクグマのピース=愛媛県砥部町の県立とべ動物園で2024年12月7日、山中宏之撮影

 ピースは1999年12月2日に同園で生まれた。現在、体長約2メートル、体重約250キロ(いずれも推定)。1年以上、持病のてんかんの発作はなく、良い状態で安定しているという。一般的な飼育下では寿命が25~30年とされるホッキョクグマ。“育ての親”である飼育員の高市敦広さん(54)は「今、何がピースに必要かを第一に考えて、少しの変化も見逃さずにともに歩んでいきたい」と話し、ピースに「おめでとう。これからもよろしく」と語りかけた。

 ファン歴9年の松山市の男性会社員(40)は「表情が豊かで毛並みもきれい。健康で元気に長生きしてほしい」と語った。【山中宏之】

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