各地でイルミネーションの点灯が始まり、クリスマスも近づいてきた。楽しいイベントが目白押しの冬だが、孤独感や寂しさを感じる人も多いようだ。そこには「比較してしまう」という心理学的な行動があるという。

<一人をしみじみ感じる冬>
街行く人に話を聞くと、18歳の高校生は「クリスマスにパートナーがいないので、ちょっと寂しい感じがする。一人でイルミネーションを見るのは、なんか寂しい」と話し、ある女性は「寂しいときは、友達と過ごすかお金を稼ぐか。どうしようもない」という。また韓国出身の20代男性は「日本も冬に鍋を食べるけど、韓国も家族と一緒に食べる冬の食べ物がけっこうある。家族とか韓国にいるので、一緒に食べられないときはちょっと寂しいと思う」と話した。

<楽しそう…比較し感じる孤独>
なぜ冬に寂しさを感じやすいのか?心理学などが専門の福島大学の筒井雄二教授は「楽しそうな人たち・幸せそうな人たちと自分自身を比較してしまって、自分はそうじゃないよなと、孤独感を感じるということが起こると思う」と話し、他の人と自分を比較するという心理学的な働きが要因の1つにあげられると指摘する。

<気合!?それぞれの対処法>
一方、そうした寂しさを感じながらも街の人たちは…「仕事を頑張るしかない、最後までやると。イルミネーション見れば、仕事とか頑張れそうだな」「あまり寂しいと思わないように。周りの友達やいろんな人とのつながりを大切にして、心の寂しさを温めるようにしている」「いまクラフトビールにハマっているので、週末に飲むことだけを考えてるって感じ」と、それぞれ対処法を見つけているようだった。

<視点を変えてモチベーションアップ>
筒井教授は、感じてしまった寂しさや孤独感を減らしていくために「視点を変えることが大切」と話す。「クリスマスだろうが、お正月だろうが、いつもと変わらず働いてらっしゃる方もたくさんいる。そういう人たちに、視点を変えて目を向けられると、寂しいと感じてた自分がちょっと変だなということに気付く。むしろ視点を変えることで、自分も頑張ってみようかなというような気持ちになれるかもしれない」とアドバイスする。

寂しい気持ちは…冬のせい。周りを見渡せば、同じ思いを抱えた“仲間”の存在に気付けるかもしれない。

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