閣議後記者会見で、HPVワクチンのキャッチアップ接種での過剰接種について述べる福岡資麿厚生労働相=東京都千代田区で2024年12月10日午前8時35分、肥沼直寛撮影

 子宮頸(けい)がんを予防するHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンのキャッチアップ接種で「過剰接種」が起きている問題で、福岡資麿厚生労働相は10日、閣議後の記者会見で、過去の接種歴を確認するよう求める事務連絡を全国の自治体に出したと明らかにした。福岡厚労相は「適切に接種が進むよう取り組んでいきたい」と述べた。

 事務連絡は6日付。すでに規定回数(3回)の接種を終えた女性には接種を勧めないことや、自治体で接種歴を確認できない女性には医療機関で接種歴を確実に確認することなどを求めた。

 過剰接種を巡っては、毎日新聞が3日、全国の少なくとも12市区が接種済みの女性に不要な接種案内を郵送し、その女性が規定回数を超えてワクチンを打っていたと報道した。キャッチアップ接種は、小6~高1相当で受ける定期接種を逃した人が多い世代(1997~2007年度生まれ)を対象に、改めて無料での接種の機会を設ける制度。当初は22~24年度の3年間だったが、ワクチンの出荷状況を踏まえ、この期間に1回以上接種した人は25年度まで延長される方針。【遠藤浩二、肥沼直寛】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。