秋田県美郷町オリジナル品種のラベンダー「美郷雪華」がスイーツに姿を変えました。開発に関わったのは、地域おこし協力隊と地元の高校生です。

ほのかに甘く爽やかな香りが特徴の美郷雪華。美郷町で生まれた品種のラベンダーです。その豊かな香りから、ハンドクリームや酒など幅広い商品に取り入れられています。

新たな商品は、地元の六郷高校の生徒がアイデアを出し、東京の調理師専門学校の学生がレシピを考案したもの。そのメニューは「美郷雪華チーズケーキ」と「美郷雪華マドレーヌ」です。チーズケーキのホイップに美郷雪華のシロップが使われていて、マドレーヌには花が練りこまれています。

開発に携わった六郷高校1年の藤岡麗愛さんは「ラベンダーの苦みを緩和できるようにホワイトチョコレートを使った」と工夫した点を紹介しました。

また、3年生の相馬芹奈さんは「香りを残しつつ、みんなが食べやすいように工夫した。最初はラベンダーが苦手だったけど、味も良いので大好きです」と太鼓判を押します。

試食した人からは「良い香りがする」「とてもおいしい。癒やされる」といった声が聞かれました。

美郷町の松田知己町長は「とてもラベンダーの香りがしてすごく良かった。ぜひカフェで席に座ってコーヒーを飲みながら食べたい」とうれしそうに話していました。

新商品の誕生の裏には、町出身の地域おこし協力隊員の思いがありました。

地域おこし協力隊の梶原恵美子さんは「初めてラベンダー祭りに行ったときにすごく香りがよかったので、これはハーブの一種として考えられるのではないかと思って調べたら食用にできると分かった。元々私は家庭科の教員なので、食展開がしたいと考えてそちらのほうに発想を持っていきました」と開発のきっかけを振り返ります。

チーズケーキに使用された美郷雪華のシロップは梶原さんが作ったもので、今回誕生したスイーツには地域おこし協力隊と高校生の思いが詰まっています。

松田町長は「これまでは包含されている成分を中心に展開されてきた。でもこれはまさに『食』で食べるものなので、いままでにない取り組みですから、新しい魅力につながると思います」と今後の展開に期待を寄せています。

スイーツは12月21~25日まで、町内のニテコ名水庵Kuraカフェで提供されます。

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