奈良公園(奈良市)の鹿を保護する一般財団法人・奈良の鹿愛護会は7日、園内で今年初めて生まれた子鹿が鹿苑(ろくえん)で確認されたと発表した。鹿苑では6月ごろまで次々と子鹿が生まれる見通しで、7月下旬から母鹿とともに園内に戻すという。毎年恒例となっている子鹿を集めた一般公開は、鹿苑の改修工事のため中止される。
確認された子鹿は体長56センチ、体重3・6キロの雌。5日午後4時半ごろ、生まれた直後のぬれた状態で母鹿の近くにうずくまっているのを同会職員が見つけた。数十分で立ち上がって歩き出したといい、今は母乳を飲んで元気に過ごしている。
同会によると、園内では毎年約200頭の子鹿が生まれるといい、今年も妊娠した園内の雌鹿83頭を鹿苑で保護している。同会の山崎伸幸事務局長は「鹿苑の外で生まれる子鹿も多く、子鹿を見かけたら母鹿を刺激しないよう離れて見守って」と呼び掛けている。【稲生陽】
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