「変わることを怖がらないで!」と話す冨永さん(撮影:松木潤(主婦の友社))この記事の画像を見る(3枚)「今まで気に入っていた服が似合わない」「何を着ていいのかわからない」……。45歳を過ぎたころから、なんとなく自分に似合うファッションがわからなくなってしまう人は多いものです。試行錯誤して頑張っているのに、結果、逆に老けて見えてしまっている、という残念な例も。そこでインスタグラムのフォロワーが4.2万人、ブランディングスタイリストとして活躍している冨永彩心さんの著書『45歳からの「似合う」が見つかるおしゃれ塾』より一部を抜粋、再編集し、40代以上でも楽しみながら、素敵になれるファッションについてご紹介します。

ファッションで人生は変えられる

私はファッションで人生が変わると信じています。そして実際に変わったひとりです。

なぜ45歳からなの?というと、その時期といえば更年期や育児、介護、自分の今後のキャリア⋯⋯。さまざまなことが重なって、精神的にもいちばんキツい時期じゃないでしょうか。

かくいう私もそのひとりでした。約10年間専業主婦で、13年以上のブランクを経て仕事を再開。50歳前後で、義母の介護や娘の受験、夫の失踪や離婚、義母や実父の死などいろいろなことが怒濤のように起こりました。

私、インスタライブでは明るいキャラクターに見えると思いますが、実は自己評価や自己肯定感はとても低く、家族に愛されていないとずっと思っていました。

自信もないし、メンタルは本当に弱かった。そこからこの仕事に出会い、毎日自分の好きな服を着ようと決めたら変われたのです。ファッションってやっぱり人生も変えるんです!

洋服選びやファッションにまつわることに悩んでいるたくさんの女性と出会う中で、思うこと。純粋に着ることを楽しんでほしい。若いときにはあった着る喜びを思い出してほしいと思うのです。

でも誰かにあなたの似合う服はこれ!って正解を言ってもらいたいスタンスならずっと変われないし、私が伝える内容は正直お役に立てないかもしれません。

怖がらず、自分のことをたくさん観察してあげてください。自分の"似合う"を知っていたら、洋服が世の中にあふれていたとしてもその中から選びとれます。

だから自分の外見的な特徴を知って、この色を着ると素敵に見えるんだって、「私」という軸で考えていきましょう。それができれば実はおしゃれってそんなに難しいことではないんです。

若いころと比べてシワも増えたし体型も変わったから見たくない、なんて言っている場合じゃない!現実はそこにあるのだから。

いくつになってもファッションで素敵に見えるし、年齢によって着てはいけない服なんてない!だって、ファッションは自由。正解は自分の中にあるから。みなさん、私と一緒に"フク活"、始めましょう!

"年相応"ではなく"時代相応"でいく

「昔から好きなテイストは変わらない」「同じアイテムがずっと好きで着ている」ということは、もちろん悪いことではありません。

だけど、何を着ていいかわからないから時が止まり、若いころに着ていた服をただなんとなく着ているのなら、それは断然変えたほうがいい。なぜなら、あなたはその時から更新がずっとできていないってことだから。

たとえば若いころに読んでいたファッション雑誌のコーディネートやテイストを今も実践しているのなら、それはNG。綿のブラウスとハンパ丈のパンツがずっと好きだとしても、今は2024年で令和6年。

20代の頃から環境も考え方も体型も変わっています。それを素直に受けて入れてみましょう。

似合うもの、好きなものが変わっても不思議ではないし、OKなんです。"私には昔も今もこの服が似合っている"という思い込みは捨ててみて。

そしてそれとは逆に年齢という数字には関係なく、今のファッションの空気や流れ(=トレンド)には乗ったほうがいい。それがあなたを素敵に見せてくれる近道だから。

「もう45歳だから、50歳だから、トレンドの服は恥ずかしくて着られない」と思っていることが時代不相応。トレンドは、取り入れ方次第で何歳になっても素敵に見せられるのです。

だから年相応は不要だけど、時代相応は必要! 年齢という物差しで着るものを狭めてしまうのではなく、今の時代に少しだけ敏感になり、部分的にでもトレンドをとり入れてみましょう。

"昔も今も私は私、変わらない"というマインドではなく、年齢とともに日々更新し進化する私でいよう!と思うこと。洋服やメイク、髪型に自分の思い込みという壁をつくるのではなく、壁をなくすこと。そうすることであなたも知らなかった新しい自分に出会えるはずです。

"おばさんコドモ"脱出のカギは「丈」にあり

おしゃれに重要なのは丈。

たとえばスカート。昔から好きだからといって頑なにひざ下丈スカートをはいてる人、それはもう終わりにしましょう。

年齢とともにヒールの靴もはくのがつらくなってきて、ひざ下丈スカートにぺたんこ靴という究極に相性が悪いコンビになると手がつけられない。

(出所:『45歳からの「似合う」が見つかるおしゃれ塾』)

今のトレンドはロングorミニ。若いころに好きだったテイストやアイテムをなかったことにして!とは言わないけど、全部時が止まったままだと古くさくてアカ抜けない"おばさんコドモ"ができ上がってしまう。

だから丈には今っぽさを入れて。さすがにミニをはいてとは言わないから、足首までのロング丈にしてシンプルな白スニーカーを合わせるだけですべて解決です。

45歳以上のデニム問題どうする?

デニムは3〜5年で更新しましょう。

もしそれより前に買ったデニムをまだはいている人は、なんだか古い人に見えちゃってます。数年前に流行ったロールアップも卒業して。

それ、もう終わってます。同じくスキニーもサヨナラを。

(出所:『45歳からの「似合う」が見つかるおしゃれ塾』)

今着るならワイドかセミフレアの2択。センタープレスが入ったキレイめに見えるデザインなら、なお良し! ラフなTシャツを合わせても、ちゃんと大人カジュアルに見せてくれるから。

そしてデニムはケチらないで。ある程度高いもので計算し尽くされた立体的デザインのほうが、たるんだおしりをどうにかしてくれます。年をとればとるほど難易度が高くなるデニムも、やっぱりあると便利だからこれで攻略。

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