年間を通しておいしいブリを味わえる日が来るかもしれません。

卵から成魚までブリを「完全養殖」するための研究施設が長崎市の高島に完成し、内部が初めて公開されました。

KTN記者
「高島水産研究所です。すでに中ではブリの「完全養殖」に向けた研究が始まっています」

「高島水産研究所」は長崎大学を中心にデジタル技術を活用した“持続可能な水産業”の育成を目指す「ながさきBLUEエコノミー」プロジェクトの一環で設置されました。

長崎市高島町に今年1月に開所し、3月にはブリの稚魚2千尾を育て始めています。
(※「旧・長崎市水産センター高島事業所」を活用)

目指しているのは、卵から成魚まで地上で育てるブリの「完全養殖」です。

長崎大学 海洋未来イノベーション機構長「ながさきBLUEエコノミー」プロジェクトリーダー 征矢野 清 教授
「エサの改良、魚の育て方が大きく変わってきて、むしろ天然魚よりもいい脂が乗った魚を作れるようになってきている」「日本のブリを世界と戦える武器にしていくのが大きな目標」

ブリの旬といえば冬ですが、この施設では水槽に当たる光や水温を調節し、卵を産むタイミングなどを管理することで、1年を通して出荷することができるようになります。

旬が違う特別なブリを“JAPAN鰤”としてブランド化することや、海外市場への展開も視野に入れていて、長崎大学の征矢野 教授は「地域活性化にもつなげたい」と話しています。

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