愛知県は10日、日常的に人工呼吸器やたんの吸引などが必要な「医療的ケア児」が在籍する私立幼稚園が看護職員を配置する費用を独自に補助すると発表した。国が3分の1を支援する既存の補助制度に県が3分の1を上乗せする。市町村にも3分の1の補助を要請して幼稚園の自己負担をゼロにし、医療的ケア児を受け入れる環境を整える。
関連費用として1400万円を5月の県議会に提出する補正予算案に盛り込む。愛知県によると、県内では2023年度に9園で14人の医療的ケア児が在籍していた。このうち看護職員などを置いたのは5園に限られていたという。非常勤の看護職員を置くには年間300万円程度かかるといい、必要な施設に職員を配置できるよう予算を措置した。
私立保育園の場合、医療的ケア児を受け入れる施設には国が2分の1を補助する制度があり、県や市町村の補助をあわせると自己負担ゼロで看護職員を配置できるという。大村秀章知事は10日の記者会見で「国には全国知事会などを通じて要望するが(国の対応を)待てない。(年度途中だが)やるなら早いほうがいい」と強調した。
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