松江市の川津小学校の児童が、旅行修学中の瀬戸内海で犠牲になった紫雲丸事故。
5月11日で発生から69年です。
10日は川津小学校の児童が生存者の話を聞き、命の大切さについて考えました。
10日あさの川津小学校。
登校してくる児童が次々と記念碑に手を合わせる姿がありました。
その後、体育館に集合した5年生と6年生、約200人は事故の生存者、野津幸次さんの講演を聞きました。
紫雲丸遭難事故生存者の会・野津幸次事務局長:
「衝突してわずか3分ほどで紫雲丸の大きな船体が40度ぐらいに傾いたんです」「今も思い出しますけど、爪を立てるような感じで上がろうとしたけども海の方へ飲まれていきました」
この事故は1955年5月11日、香川県高松市沖の瀬戸内海で紫雲丸が貨物船と衝突、沈没しました。
乗客168人が死亡。
修学旅行で乗り合わせていた川津小学校の児童21人と保護者2人教員2人の25人が犠牲となりました。
川津小学校では、この事故を語り継ぐとともに、命の大切さを学んでもらおうと、毎年、事故の生存者から話を聞く機会を設けています。
紫雲丸遭難事故生存者の会・野津幸次事務局長:
「追悼ということで机の上に花束をおいて黙とうをしたわけですよ。その時に一番本当に亡くなったんだなという感じがしました」
児童たちは、時折メモをとりながら、真剣な表情で耳を傾けていました。
児童:
「死にたくない人でも事故で巻き込まれちゃうから、死ねっていう人がいたからそういう言葉はいっちゃいけないなと思いました」
「もっと紫雲丸の事故や命の大切さは島根県とか全国に伝わってほしいと思います」
川津小学校では今後も水難事故への備えとして、服を着たまま水に入り、おぼれた時の対処法を学ぶ講習会を開くなどして紫雲丸事故の教訓を引き継ぐための取り組みを続けることにしています。
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