地域に寄り添う病院です。創立80周年を迎えた厚生連佐久総合病院(長野県佐久市)で5月19日、「病院祭」が開かれました。健康相談や研修医による劇が行われ、住民も改めて自身の健康を振り返る機会となりました。
楽団の演奏に、舞踊も。佐久総合病院の病院祭です。
1944(昭和19)年に創立した病院。翌年に赴任した元院長の若月俊一医師のもと、「農民とともに」をスローガンに、住民に寄り添いながら地域医療を発展させてきました。
今年は創立80周年。病院祭は毎年開かれていますが、今回は特に住民に感謝を伝えようと様々なイベントが催されました。
院長や各科の医師に健康についての質問ができる「なんでも相談」も―。
佐久総合病院・渡辺仁統括院長:
「地域の方々と一緒に考えながら自分たちの健康、地域をどうしていくのか考えていけるような病院が望ましいのではないかと思っているし、そうしていきたい」
住民:
「若月先生の意思をつないで、今現在の先生も頑張ってらっしゃってすごいな」
「移住してきた理由は、地域医療を一生懸命やってる佐久病院があるから」
1945年から行われている名物の研修医による劇。今年は「浦島太郎」を元にした物語です。
(劇)
カメ:
「ぜひ、わが地元、竜宮城でおもてなしをさせてください。ではまず、上越まで参ります」
佐久でカメを助けた浦島太郎が竜宮城で楽しい時を過ごし、帰ることに。手土産はもちろん「玉手箱」です。
(劇)
未来の浦島太郎:
「その箱は空けてはいかん、私は未来のお前じゃ!」
浦島太郎:
「未来の俺がこんなよぼよぼなわけないだろう」
(劇)
未来の浦島太郎:
「生活に気をつけるんじゃ、私のようなよぼよぼの状態を未来では『フレイル』というらしい」
テーマは高齢者の心身の機能が衰える「フレイル」。予防する方法を乙姫さまたちがレクチャーしました。
(劇)
乙姫さま:
「フレイル予防には、1.しっかり食べること、2.お口の環境を保つこと、3.友達をつくること、4.運動すること この4つが大切なんです」
魚の栄養士:
「友達や家族と会話を楽しみながら一緒にお食事してみましょう」
クラゲの口腔衛生士:
「『あ、い、う、べ』とお口の体操をすることで噛む力を鍛えられますよ」
会場では、みんなで運動も―。
今年の劇も大いに盛り上がりました。
地域と歩み続けてきた病院。「今後も住民と共に健康づくりを進めていきたい」としています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。