ダイヤ改正を巡って反発が広がっているJR京葉線=千葉市中央区で2024年3月15日、長沼辰哉撮影

 通勤快速の廃止などJR京葉線の3月のダイヤ改正を巡り、千葉市は22日、ちばぎん総研などと実施したアンケート結果(速報値)を発表した。回答者平均で通勤・通学時間が約15分増加。また、81・6%が「悪い影響がある」と回答した。【柴田智弘】

 アンケートは3月23日~4月30日、インターネットで実施。1万4849人(男性約6割、女性約4割)が回答し、うち同線利用者は1万3727人。居住地域は、千葉市内52・1%▽内房・外房線沿線27・2%▽同市以西6・5%など。利用駅は多い順に、蘇我▽海浜幕張▽鎌取▽稲毛海岸▽検見川浜――だった。

 改正の影響については、「悪影響」81・6%、「ほぼ影響がない・気にならない」8・8%、「良い影響」7・1%だった。

 「悪い影響」の内容は、乗車時間が74・9%、帰宅時間は71・4%だった。通勤・通学で増加した時間は、回答者平均で千葉市内が14・4分、内房・外房沿線が20分、千葉市以西は3・5分だった。通勤快速が廃止され、朝夕の快速が減ったことから、改正後、59・2%が乗車を早めたか遅らせたとし、京葉線の利用自体をやめたとの回答も25・5%に上った。

 また、朝夕の快速の増便を74・7%が希望。通勤快速の復活(56・9%)、停車駅変更など新たな快速の運行(31・1%)などの意見もあった。

 自由記述欄では、「時間がかかり疲れる」「蘇我駅近辺に家を買ったメリットがなくなった」「朝夕とも混雑がひどくなった」などの声があった一方で、「快速が停車しない駅のため非常に利便性が良くなった」「民間の経営判断に自治体が口を出すべきではない」などの意見もあった。

 神谷俊一市長は「東京への速達性や幕張新都心などの拠点性維持のため引き続きJR東日本と協議を進めていく」とコメントした。

ダイヤ改正による主な変化・検討内容

乗車する電車の変更(早める、遅らせる)59.2%

京葉線の利用停止(別路線変更)25.5%

乗り換える駅・路線変更20.0%

勤務形態・時間の変更12.6%

京葉線沿線以外への転居9.8%

通勤手段の鉄道以外への変更6.9%

京葉線沿線内への転居1.3%

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