十六総合研究所(岐阜市)は2024年度に東海地方の企業に入社した新入社員の意識調査結果をまとめた。希望する子どもの数を尋ねたところ、「ほしくない」との回答が女性で31.4%に上った。前年度調査比12.9ポイント増と大幅に上昇し、07年度の調査開始(11〜14年度は調査なし)以来過去最高となった。

調査は岐阜・愛知の企業・事業所で働き始めた新入社員を対象に24年4月に実施。同社主催のセミナーに参加した411人から回答を得た。

「子どもをほしくない」と答えた男性は16.6%で、女性が大幅に上回った。子どもを持つ不安や心配事を尋ねたところ、「仕事を続けにくくなる」と回答した女性は前年度比4.9ポイント増の35.5%。男性の6.4%と大きな差がついた。十六総研は物価高による経済的負担に加え「男性以上に育児や家事に時間を取られる傾向が続いている」と分析している。

結婚したい年齢を尋ねた項目でも「結婚したくない」と答えた女性は11.8%で前年度比3.1ポイント増えた。3年連続増加し、初めて1割を超えた。男性の6.4%も上回った。

「考えていた職場と違っていたらどうするか」について尋ねた問いでは、転職や退職の検討に相当する「何かあれば(職場を)変わる」を選んだ割合が男女合計で前年度比2.9ポイント増の28.2%だった。3年連続で増加し、過去最高を更新した。「3年くらいは働く」は下落しており、転職へのハードルが下がっている傾向がみられた。

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