当選から一夜明け、鈴木氏は午前9時半ごろに浜松市の事務所を訪れ、報道陣の取材に応じました。

この中で鈴木氏は「家に帰ったのが午前3時すぎでほとんど寝ていないので、まだ選挙の延長線上にいる。緊張感と喜びが入り乱れている」と心境を語りました。

そして、4期16年にわたって市長を務めた浜松市など、県西部の得票数が多かったことについて、「西部中心の県政になるのではないかという漠然とした不安があると思うが、いちばん気配りしていかなければいけないのは、小さな自治体の集合体である東部だ。仕事を通じて信頼していただけるよう努力していく」と述べました。

そのうえで、今後の県政運営については、「県政全体の現状を把握し、訴えてきた産業政策などの取り組みをどう広げるか、早急に議論していきたい」と意気込みを述べました。

また、県が、県内での着工を認めてない、リニア中央新幹線の問題については、「基本的には推進していかなければならないと思っているが、川勝前知事が提示した水の問題やアルプスの環境問題など、一つ一つの課題に現実的な解決策を見つけていくことが、結果的に推進につながっていく」と話しました。

林官房長官「政権運営にいかしたい」

林官房長官は午前の記者会見で、結果についてのコメントは控えるとした上で、「民主主義の根幹である選挙は国民の意見を聞く貴重な機会であり、政府としても選挙を通じた国民の意見にしっかり耳を傾け、政権運営にいかしていきたい」と述べました。

その上で、今後のリニア中央新幹線の開業に向けた政府の対応を問われ、「国土交通省で、JR東海に早期開業に向けた努力を促すとともに、静岡県をはじめとする関係自治体との一層の対話を促すなど、品川と名古屋間の早期開業への環境整備を進めていきたい」と述べました。

立民 岡田幹事長「終わってみれば当然の結果」

立憲民主党の岡田幹事長は27日午前、大阪市で記者団に対し、「鈴木氏は優勢が伝えられ、実績がある人なので、終わってみれば当然の結果だ。今まで浜松市長として果たしてきた役割を、県全体に広げてもらいたい」と述べました。

また、次の衆議院選挙を含む今後の選挙に向けた党の対応について、「真摯(しんし)にしっかり党内で議論していくということだ。自民党もいろいろとやってくるので、懸命に乗り越えていくことも大事だ。理屈だけでは済まない部分がある」と述べました。

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