北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、記者会見する林官房長官=28日午前0時5分、首相官邸

 岸田文雄首相は27日、北朝鮮が弾道ミサイルの可能性があるものを発射したことを受け、情報収集・分析に全力を挙げて国民に的確な情報提供を行い、航空機や船舶の安全確認を徹底するよう関係省庁に指示した。林芳正官房長官ら政府高官が官邸に緊急参集、木原稔防衛相も防衛省に入り、対応に当たった。  林氏は27日深夜から28日未明にかけて緊急の記者会見を開き「衛星打ち上げを目的とする弾道ミサイル技術を使用した発射を強行したが、黄海上空で消失し、宇宙空間への物体の投入はないものと推定している」と説明した。付近を航行する航空機や船舶への情報提供を行い、現時点で被害報告は確認されていないと明らかにした。  北朝鮮は一貫して核ミサイル能力を強化する姿勢を示しているとして「今後もミサイル発射や核実験実施を含め、さらなる挑発行為に出てくる可能性がある」と指摘した。  木原氏は28日未明、防衛省で発射に関し「失敗の可能性を含めて詳細は日米韓で分析中だ」と記者団に語った。


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