一般のドライバーが有料で人を運ぶ「日本版ライドシェア」は、タクシー会社が運営主体となり、一部の地域で時間帯などを限定して先月から導入されています。
これについて岸田総理大臣は、政府の規制改革推進会議で「全国の移動の足不足の解消に道筋をつける観点から、安全を前提にライドシェアを全国で広く利用できるようにする必要がある」と述べました。
そのうえで、タクシー会社が主体となっている今の事業の在り方を、できるだけ早期に検証し評価するとともに、ほかの業種の参入について、新たな法整備も含めて議論を進めるよう関係閣僚に指示しました。
一方、議論を終える時期は明示せず、政府内で、ほかの業種の参入に慎重な意見があることに配慮したものとみられます。
また法制化の議論では
◇デジタル技術を活用した車やドライバーの安全確保や
◇事故が起きた際の責任体制の構築などを論点にしていくことも確認しました。
このほか会議では、規制改革の推進に向け
▼災害時には飛行禁止区域でもドローンによる医薬品などの輸送を認めることや
▼要介護認定を速やかに行えるよう、認定業務にAIを活用することなどを求める答申を決定しました。
小泉元環境相「期限設けない検討ありえない」
「ライドシェア」を推進する立場の超党派の議員でつくる勉強会は、会長を務める自民党の小泉元環境大臣らが国会内で岸田総理大臣と面会しました。
そして法整備も含めたよりよい制度のあり方を検討し、年内にも結論を出すよう提言しました。
このあと小泉氏は記者団に対し「検証と法整備の検討を同時並行で進めることは間違いなく前進だ。ただ、期限を設けない検討というのはありえないと思うので、与党でもしっかり議論しなければならない」と述べました。
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