日米韓3カ国は31日、ワシントン近郊で外務次官協議を開いた。共同声明で北朝鮮による衛星打ち上げやミサイル発射を非難した。武器移転を含む北朝鮮とロシアの協力深化に「懸念」を示した。東・南シナ海で海洋進出を拡大する中国を念頭に「いかなる一方的な現状変更の試みにも反対する」と確認した。
3カ国の次官協議はキャンベル米国務副長官の別荘で開催した。同氏のほか、外務省の岡野正敬事務次官、韓国の金烘均(キム・ホンギュン)外務第1次官が出席した。
キャンベル氏は協議に先立ち、安全保障や経済分野の協力強化を調整する事務局を設置すると表明した。「私たちの目標は3カ国の首脳会談の準備をすることだ」と強調した。7月にワシントンでの開催を検討している。
共同声明には米国が「核の傘」を含めて日本と韓国を守る拡大抑止を強化すると記した。台湾海峡の平和と安定の重要性を改めて確かめた。台湾における両岸問題の平和的解決を求めるという基本的立場は変わらないと盛り込んだ。
経済安保では人工知能(AI)など、重要・新興技術に関する協力を加速させると申し合わせた。次回の3カ国の外務次官協議は今年後半にソウルで開催する。
【関連記事】
- ・ロ朝の武器移転、停止を要請 11カ国外相が共同声明
- ・ストックホルム合意10年、動かぬ拉致問題 識者の見方
- ・日中韓、FTA交渉再開で合意 朝鮮半島の安定に「責任」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。