衆院東京15区、島根1区、長崎3区の補欠選挙が16日告示され、立候補の届け出が始まった。28日に投開票される。

 東京15区と長崎3区は「政治とカネ」の問題をめぐる自民党現職の議員辞職に伴う選挙で、自民はいずれも公認候補を擁立できず、二つの「不戦敗」が確定した。島根1区は自民現職の死去に伴う選挙で、事実上の与野党一騎打ちとなる見込みだ。

 今回補選は、自民派閥の政治資金パーティー収入をめぐる裏金事件で議員らが立件されてから、初の国政選挙となった。

 自民は唯一擁立した島根1区で、裏金事件への対応などを問われることになる。仮に敗れて「3戦全敗」となることがあれば、岸田文雄首相は政権運営が一層厳しくなり、衆院解散や今秋の自民総裁選に向けた戦略にも影響を与える可能性がある。

 野党も、立憲民主党と日本維新の会が東京15区と長崎3区で争うなどし、次期衆院選に向けた野党各党間の関係にも影響を及ぼす補選となりそうだ。

衆院長崎3区補選の投票用紙を点検する県選管の職員=2024年3月26日午前9時25分、長崎市、寿柳聡撮影

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長崎3区補選 2氏が届け出、自民は不戦敗

 衆院議員だった谷川弥一氏(82)=自民党を離党=が安倍派の裏金事件で辞職したことに伴う長崎3区補選は、立憲民主党の前衆院議員=比例九州ブロック=の山田勝彦氏(44)と、日本維新の会が擁立する新顔の井上翔一朗氏(40)の2人が届け出た。自民は候補者の擁立を見送って「不戦敗」を決めている。

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