今年度の介護報酬改定では、特に人材確保が厳しい「訪問介護」について、職員の処遇改善に使いみちを限った加算の率が高く設定された一方、基本報酬は引き下げられ、小規模な事業者などから「人材の確保や経営がますます厳しくなる」と反発の声が上がっています。

5日の衆議院厚生労働委員会では、この問題をめぐって立憲民主党が「物価高騰が続く中、次の報酬改定が行われる3年後を待たずに、基本報酬の引き上げや事業所への新たな補助金などを検討すべきだ」とただしました。

これに対し、武見厚生労働大臣は「地域の特性や事業所の規模などを踏まえ、サービス提供の実態を総合的に調査する予定で、準備に早急に取り組む。改定による影響を十分に調査・検証するとともに、現場の負担や保険料、利用者負担への影響なども考慮して、丁寧に検討すべきものと考えている」と述べました。

5日の委員会ではこうした答弁を踏まえ、検証の結果、必要があれば、賃上げなど処遇改善につながる措置を講じるよう、政府に求めることを全会一致で決議しました。

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