政治資金規正法の改正に向けて自民党が提出した法案は、18日の参議院特別委員会で採決が行われた結果、自民・公明両党の賛成多数で可決されました。
採決に先立って行われた質疑で、岸田総理大臣は「信頼回復への大きな方向性を明らかにすることが今回の法改正の重要な意味だ」と強調しました。
これに対し立憲民主党など野党各党は、法案には実効性がないなどとして反対し、衆議院では賛成した日本維新の会も、国会議員に支給される「調査研究広報滞在費」をめぐる自民党の対応に反発して反対に転じました。
また維新の会は、岸田総理大臣に対する問責決議案を参議院に提出しました。
法案は、19日午前に開かれる参議院本会議で採決が行われ、与党側の賛成多数で可決・成立する見通しです。
一方、午後には、岸田総理大臣と野党党首による初めての党首討論が行われます。
このうち立憲民主党の泉代表は、政治とカネの問題をめぐるこれまでの岸田総理大臣の対応を批判した上で、岸田政権は国民の信任を失っているとして衆議院の解散を迫る方針です。
泉代表は、18日の党の会合で「自民党は『政党の裏金』とも言える政策活動費をまったく改めるつもりがなく、到底、合格点は出せない」と指摘しました。
立憲民主党内では、岸田内閣に対する不信任決議案を提出すべきだという意見が強まっていて、党執行部は19日の討論の内容を踏まえて提出を最終判断することにしています。
政治改革が最大の焦点となった今の国会は会期末を4日後の23日に控え、与野党の攻防が最大のヤマ場を迎えます。
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