米軍那覇軍港(那覇市)の沖縄県浦添市への移設計画をめぐり、防衛省沖縄防衛局は21日、海の埋め立て予定地の地質を調べるボーリング調査を7月に始める方針を地元自治体に伝えた。

 県によると、沖縄防衛局は7月10日から予定地の測量調査と地質調査に着手。磁気探査を終えた後、来年11月まで順次ボーリング調査を実施するという。環境影響評価の手続きの一部として、環境への配慮事項などをまとめた「配慮書」の公告・縦覧も7月10日から30日間行う。

 那覇軍港の返還は1974年に日米政府が合意したが、移設が条件とされ、半世紀近く膠着(こうちゃく)状態が続いていた。22年に国、県、那覇市、浦添市の4者が、浦添市の西海岸沖合を埋め立てて約49ヘクタールの代替施設を造る現行計画に合意。だが、県内移設では米軍基地の負担が減らないことへの反発や、環境破壊への懸念などから、地元住民などからの反対論が根強い。(小野太郎)

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