記者会見する山本太郎氏(れいわ新選組の公式動画チャンネルより)

れいわ新選組の山本太郎代表は21日の記者会見で、東京都知事選(7月7日投開票)ではいずれの候補者も支援せず「静観」すると決めた理由について、各候補者の政策が「薄味」なためだと説明した。(宮尾幹成)

◆「野党共闘にはくみしない」

山本氏は「私たちはもともと野党共闘にはくみしない」と述べつつ、「(3選を目指す)小池百合子(知事)をひっくり返そうとしている陣営にとっては、私たちが候補者が出さない、特定の候補者を応援しないことは、逆にプラスになると思う」と話した。 山本氏は「今回の都知事選で(独自の)候補者を出そうという話もあったが、最終的にそれがかなわないということになった」とした上で、「ほかに名乗りを挙げている候補者の誰かを推すという選択肢も当然ある。検討したが、(各候補者の)さまざまな政策を見せていただいたところ、やはり薄味であるということだ」と語った。

◆「いちばん大人の対応になった」

山本氏は、物価高に苦しむ都民への手当てなどが不十分などとして、「自民党が最も悪いように、小池百合子が最も悪い。そこが切り替わってもらうことは喜ばしいことだと思っている」と指摘。「候補者を出せば(野党系の)票が割れる。いちばん大人の対応になったんじゃないですか」とも述べた。 立憲民主党、共産党、社民党などが支援する蓮舫氏=立憲民主を離党=を自主的に応援する可能性については、「今の時点で、それは考えられないと思う」と話した。 前回2020年の都知事選では、れいわ代表の山本氏が自ら出馬し、約65万票を獲得。立憲民主、共産、社民などの支援を受けて約84万票を得た元日弁連会長の宇都宮健児氏らと競合して「野党票」が割れた経緯があり、今回のれいわの対応が注目されていた。 

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