17日の政府の「新しい資本主義実現会議」では映画やアニメなど、コンテンツ産業の課題などが議題となり
◇カンヌ映画祭などで数々の賞を受賞した是枝裕和監督や
◇先月「ゴジラ-1.0」でアカデミー賞の「視覚効果賞」の受賞を果たした山崎貴監督らが出席しました。

この中で是枝監督は、日本のコンテンツ産業の活性化には、クリエーターの労働環境の改善に加え、次の時代を担う若手の育成が欠かせないとして、官民一体で業界を支える仕組みづくりなどを求めました。

また山崎監督は、コンテンツがヒットしても、クリエーターに報酬が十分行き渡らない現状もあるとして、今の収益構造の見直しの必要性などを指摘しました。

会議で岸田総理大臣は「クリエーターの創造性が、最大限発揮される環境を整備する必要がある」と述べ、クリエーターが、制作をめぐる契約で不利益を被っていないかなど、公正取引委員会の協力も得て業界の実態調査を行い、改善を図っていく意向を明らかにしました。

是枝監督「『民』と『官』がサポートする仕組みを」

是枝裕和監督は記者団に対し「日本の映画業界が労働環境も含めて魅力的で、若い人たちに職業として選んでもらえる形に変化できるよう、次の世代の映画づくりを支えるための環境改善や人材育成を『民』と『官』が力を合わせてサポートする仕組みが必要だ。個々の監督が現場でたたかうだけでは変わっていかない部分もあるので、業界全体の取り組みとして広げていきたい」と述べました。

山崎監督「日本のコンテンツ産業支援を」

山崎貴監督は記者団に対し「日本のコンテンツ産業に対する支援は、まだ整備されてない部分がある。世界で戦うためには非常に重要な点なので、支援し、産業を盛り上げてもらいたい」と述べました。

そのうえで「映画が大ヒットして世界的にすごく評価されても、スタッフまで報酬面も含めて届かない部分がある。国と民間が一緒になってシステム自体を変え、映画産業がもっと夢が持てるようにしなければ若者が入ってこない」と指摘しました。

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