岸田文雄首相の在職日数が29日で1000日を迎えた。戦後8人目の大台達成だが、内閣支持率は依然低迷。次期衆院選を控えて危機感を強める自民党内では「岸田離れ」が加速する。さらなる記録更新には、9月に想定される党総裁選がハードルとなるが、政権浮揚の兆しはなく、再選に向けた視界は不良だ。

首相は28日、首相官邸で記者団に「毎日毎日、緊張感の中で課題に取り組んだ。この積み重ねが今日だ」と振り返った。党総裁選の対応については「結果を出すことに全力で取り組んでいる。それ以上のことは今、考えていない」と述べるにとどめた。

戦後の首相は計35人。在職日数のトップは安倍晋三氏で、3188日は戦前も含めた憲政史上最長だ。沖縄返還を実現した佐藤栄作氏が2798日、日米安全保障条約締結や憲法制定を手掛けた吉田茂氏が2616日で続く。

記者団の質問に答える岸田文雄首相=28日午後、首相官邸

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