岸田文雄首相は18日の衆院本会議で、国賓待遇での訪米の成果を報告した。「日米は不退転の決意で国際社会の平和と繁栄の礎である法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を何としても維持・強化する」と主張した。
バイデン大統領との会談で「日米が深い信頼と重層的な友好関係で結ばれ、強固な信頼関係に基づくグローバルなパートナーだと確認した」と述べた。日本の防衛力強化をバイデン氏に説明し、改めて強い支持を得たと強調した。
安全保障や地域情勢、経済などでの連携で一致したと説明した。バイデン氏とともに9時間ほど過ごしたと明かし「現在の国際情勢で日米がとるべき戦略、なすべき施策などでの率直な意見交換を通じ、首脳レベルでしっかりと擦り合わせをした」と言明した。
自衛隊と在日米軍の連携に向けた指揮統制の見直しで合意したことを受け、自衛隊が米軍指揮下に入ることはないと指摘した。「自衛隊と米軍はおのおのの指揮系統を通じて行動し、憲法と国内法令に従うことが日米の共通認識だ」と話した。
立憲民主党の源馬謙太郎氏の質問に答えた。源馬氏は自民党派閥の政治資金問題を巡って首相の米議会演説を引用し「首相が国会で拍手されない理由は問題に真摯に向き合わない首相自身にある」と批判した。「すぐにでも自民党の政治改革案を出してほしい」と求めた。
首相は「政治資金規正法改正の実現に向けて、日本としての最終的な改正案を責任をもって取りまとめ、本国会での法改正を実現するべく可能な限り早期に示す」と明言した。
日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収を巡る日本維新の会の三木圭恵氏の質問に「法に基づき適正に手続きが進められる」と回答するにとどめた。「日本は現在米国にとって最大の投資国であり、今後も両国のウィンウィンの流れを確実なものにしたい」と訴えた。
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