東京都知事選の投票率は60.62%で、小池百合子氏が再選を果たした前回選(2020年7月)の55.00%を5.62ポイント上回った。今回は、小池氏の有力な対抗勢力として、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏や立憲民主党や共産党が支援した前参院議員の蓮舫氏が立候補し、有権者の関心が高まったとみられる。また、立候補者数が過去最多の56人となったことや、ポスター掲示や政見放送で物議を醸したことも、投票率を押し上げた要因とみられる。

◆期日前投票は全有権者の5人に1人が利用

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 前回選は、小池氏と対決姿勢だった自民党が候補者を立てず、野党勢力も候補者を一本化できなかったことから、盛り上がりに欠けた。さらに、小池氏は新型コロナウイルスの感染拡大に配慮するとして、街頭演説を控えていた。  今回、小池氏も繁華街でマイクを握ったほか、台風の目となった石丸氏らが精力的に街頭に立ち、選挙戦を盛り上げた。  期日前は過去最多の215万1251人が投票。有権者全体の約19%に当たり、前回の175万4013人の1.23倍になった。  都知事選は今回を含め22回あり、投票率が最も高かったのが1971年の72.36%で、革新系の美濃部亮吉氏が保守系を破って再選した。最低は87年の43.19%で、鈴木俊一氏が次点に137万票差をつけて3選した。(荒井六貴) 

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