札幌市職員に威圧的な言動をとっていた自民党の長谷川岳参院議員(北海道選挙区)が昨年度、上京してきた市幹部との面談を1分で打ち切っていた問題について、秋元克広市長は10日の定例会見で「出張の目的が達成できず、遺憾に思う」などと述べた。

  • 【初報】長谷川岳議員、上京の札幌市職員との面談1分で打ち切り「諦めなよ」

 市が開示した面談記録によると、今年3月、市幹部らが国の交付金申請の説明のため参院議員会館の長谷川氏の事務所を訪ねたが、面談を1分で打ち切られた。長谷川氏は事前に訪問を求めていた係長が不在だったことを責め、「俺は約束どおりにやらないやつは嫌いなんだ」などど発言していた。

 秋元市長は事実関係を5月下旬に把握したとし、こう述べた。

 「若干の行き違いがあったのかもしれませんが、『面会をして事業の説明をしよう』という目的が達成できなかった。遺憾に思います」

 「普通であれば管理職以上が対応する。今回、なぜ係長でなければダメだったのかよく承知しておりませんが、4月以降は(国会議員対応は)局長以上で対応させていただくとお話しした」

 市では昨年度、長谷川氏との面談を含む出張が延べ284回(出張費約2千万円)にのぼった。「1分打ち切り」の3日後には、担当部局は係長を伴って再度上京している。

 出張の是非や対応の評価を問われると、秋元市長は「(出張に)行くことについては適切だった」「正しい判断をしたと思っている」などと述べた。(原知恵子)

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