米軍横田基地(東京都福生市など)で昨年1月に発生した有機フッ素化合物(PFAS)を含む汚染水の漏出事故を巡り、日米両政府が非公表とする方針で合意していたことについて、林芳正官房長官は10日の記者会見で「アメリカ側からは事実関係や状況について、引き続き調査確認作業を進めているという説明を受けている」と述べた。

記者会見する林官房長官=首相官邸で

 漏出事故は昨年11月の東京新聞の報道で明らかになり、政府間の合意についても10日に報じた。林氏は「昨年11月の報道を受け、関係自治体からの要請も踏まえ、随時アメリカ側に照会をしている」と説明。PFASを巡る問題については「アメリカ側から情報提供を受けたものは速やかに関係自治体に説明している」と主張した。  昨年1月の事故は、高濃度のPFASを含む汚染水約760リットルが基地内のコンクリート地面などに漏れ出た。アメリカ側は防衛省に対し、排出口をふさいで汚染水を拭き取ったため「基地外には流出しなかった」と説明している。日本政府はアメリカ側から提供された資料を自治体に伝える方向で調整していたが、アメリカ側が難色を示したため非公表とすることで合意していた。(中沢穣) 

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