「小池都政を終わらせてほしかった」――。久元喜造・神戸市長が東京の一極集中を指摘しながら述べた発言に対し、東京都知事選で3選した小池百合子知事が12日、「縮み思考だと、よけい国が縮む。都は都として成すべきことを成す」と反論した。

 小池氏が知事選で実績として強調したのは、都内の0~18歳に月5千円を支給する子育て支援策など。これらの施策について久元氏は11日の定例会見で「東京さえよければいいという地方の衰退に結びつく施策。あり余る財源を使ってやりたい放題」などと述べ、人口の東京一極集中に拍車をかけると指摘した。

 小池氏は12日、知事選後初の定例会見で発言の受け止めを問われ、「パイの切り分け議論ばかりしていると、よけい国が縮んでしまう。地方がそれぞれの財源・権限も含めて本当の意味の地方自治を繰り広げていくことが何よりも必要だ」と持論を述べた。

 そして、「95年の大震災も大変であったが、神戸には素晴らしい魅力がいっぱいある。それらが伸ばせるような環境を国としてもつくっていくべきではないか」と締めくくった。(伊藤あずさ)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。