海上自衛隊の潜水艦救難艦2隻に所属する隊員による「潜水手当」の不正受給問題をめぐり、海自は18日、警務隊が当時の隊員4人を詐欺と虚偽有印公文書作成、同行使の容疑で逮捕していたことを明らかにした。防衛省が12日に特定秘密保護法の違法運用や手当受給の不正などを巡って計218人の処分を公表した際には説明していなかった。

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 国会内で18日に開かれた立憲民主党の会合で質問され、防衛省が明らかにした。

 海自によると、4人は昨年11月15~16日、警務隊に逮捕され、その後検察が12月27日に全員を不起訴処分(起訴猶予)にしたという。逮捕を公表しなかった理由について「(担当部署間の)横の連携がうまくいかなかった」と説明。「隠蔽(いんぺい)しようという意図はなかった」「説明が不十分だったのは反省している」と述べた。

 潜水手当をめぐっては、潜水艦救難艦「ちはや」と「ちよだ」の隊員が、2022年10月までの5年半、架空の訓練実績の申請を繰り返して不正に受給していた。総額は計約4300万円にのぼり、この問題では懲戒免職11人を含む74人が処分された。(田嶋慶彦、矢島大輔)

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