林芳正官房長官が、9月の自民党総裁選で再選を目指す岸田文雄首相のサポートに尽力している。「内閣の要」を担うだけでなく、岸田派でナンバー2の座長を務めた側近。自民派閥の裏金事件を受けて首相の求心力が低下する中、支持集めへ手腕が問われる。将来の総裁選挑戦に意欲を示しており、重要な試金石にもなりそうだ。
林氏は20日、就任以来初めて地元の山口県に入り、美祢市で開かれた国政報告会で「岸田政権全体として政策を実現し、皆さまの元に届けることが私の仕事だ」と強調した。21日までに県内5カ所で会合を開く。総裁選では党員票獲得が重要な要素になるため、アピールに余念がない。
関係者によると、林氏は岸田派の中堅・若手議員の会合に顔を出し、総裁選に向けて結束を呼びかけているという。
林氏は外相や農相、防衛相など閣僚を歴任した政策通として知られ、岸田派では「岸田首相の次の総裁候補は林氏以外にいない」(ベテラン)と評価される。2012年総裁選に立候補した経験もあり、自身も「志を持ち続ける」と再出馬へ決意を示す。
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