自民党の森山総務会長は23日午前、北京で中国の王毅外相とおよそ40分間会談しました。

冒頭、森山氏は「日中関係を真に建設的、安定的なものにするためには首脳間で確認している『戦略的互恵関係』を具現化していくことが大事だ。諸案件について確かな進展を示すと同時に、協力分野では具体的な成果をあげることが重要だ」と述べました。

これに対し王外相は、経済分野などで両国が協力することが重要だという認識を示し、両氏は、双方が共通の利益を拡大する「戦略的互恵関係」を具体化し、推進していく方針で一致しました。

また森山氏は、20年以上停止されている日本産牛肉の中国への輸出再開に向けて取り組むよう要請しました。

一方、王外相は東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出や日本の国会議員の台湾訪問に懸念を示し善処するよう求めました。

森山総務会長 “対話積み重ね必要だと意見一致した意義大きい”

森山総務会長は、会談したあと記者団に対し「日中関係を安定の軌道に戻すには『戦略的互恵関係』の具体化が重要で、そのためには対話を積み重ねていくことが必要だと、意見が一致した意義は大きい。対面での意思疎通の重要性を改めて実感した」と述べました。

一方、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出に懸念を伝えられたことについては、「日本には日本の考え方があり、中国側には中国側の考え方がある。協議を進め、お互いが理解できるところで決着することが大事だ」と述べました。

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