鈴木俊一財務相ら岸田政権の閣僚が政治資金パーティーを相次いで開催していたことが分かった。自民党派閥の裏金事件を受け、岸田文雄首相は在任中の自身のパーティー開催を自粛すると表明したが、資金繰りに苦しむ閣僚からは「背に腹は代えられない」(武見敬三厚生労働相)との声も上がった。

鈴木氏は8日の記者会見で、先週末にパーティーを開いたと認めた。参加人数は約250人で、大規模パーティーの自粛を定める大臣規範には触れないと説明。「違法でも脱法でもない。今後も抑制的に進めていく」と述べた。

武見氏も7月29日に開催。今月2日の会見で「事務所の金庫は7月中旬で空になるところだったので、現行法に基づいて開催した」と理解を求めた。

松本剛明総務相は今月3日に地元の兵庫県姫路市で開催したと、週刊文春が報じた。8日の会見では事実関係の確認を避け、「法令に基づき報告する」と説明。「必要な経費を確保するため、法令に基づき大臣規範に従ってパーティーの開催含めて活動を行う」と語った。

林芳正官房長官は会見で「大臣規範の趣旨も踏まえ、各閣僚が適切に判断すべきものだ」と述べるにとどめた。

閣議に臨む岸田文雄首相(中央)=8日午前、首相官邸

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