▼人事院勧告 人事院は労働基本権が制約される国家公務員の代わりに、内閣と国会に給与や勤務条件に関し改定を勧告する。政府は給与関係閣僚会議を開き勧告を受け入れるかどうかを決める。受け入れる場合は国家公務員の給与や勤務時間を定める関連法の改正案を国会に提出する。

民間企業に勤める従業員の4月時点の給与水準を調査し、国家公務員の水準と比較する。2024年度は4〜6月に従業員50人以上の企業から抽出したおよそ1万2000事業所を対象に給与やボーナスの水準を調べた。民間のほうが高ければ公務員給与を上げ、低ければ公務員給与を下げるよう勧告する。

勧告は自衛隊員などの特別職を除く国家公務員の一般職およそ28万人が対象だ。地方公務員280万人ほどの給与も勧告を参考に改定方針が決まることが多い。近年は長時間労働などの改善策も勧告する。「ブラック霞が関」と揶揄(やゆ)される労働環境を改善することで公務員の魅力を高める狙いがある。

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