岸田文雄首相が21年10月の政権発足後に訪問した国は計32カ国となった。ロシアのウクライナ侵攻や中国の覇権主義的な動きをにらみ、各国に「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序」の重要性を訴えてきたのが特徴だ。中国とも「建設的かつ安定的な関係」の構築に意欲を示すが、訪中の実現は遠い。
首相は9~12日に中央アジアとモンゴルを歴訪する予定だったが、南海トラフ巨大地震注意情報を受けて中止した。中ロの影響力が強い地域で、経済協力の推進などに合意するはずだった。
22年、ロシアがウクライナ侵攻を始めると、ウクライナ支援の姿勢を鮮明にした。一方、日中関係は低迷。上川陽子外相の訪中も進んでいない。
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