学習会で、関東大震災の朝鮮人虐殺から100年だった昨年の動きを振り返る専修大の田中正敬教授=20日、東京都北区

 昨年9月が100年の節目だった関東大震災での朝鮮人虐殺に関する学習会が21日までに東京都内であり、専修大の田中正敬教授(朝鮮近現代史)が追悼や真相究明、国会質疑を振り返った。政府が虐殺関連の公文書の存在をかたくなに認めない姿勢に「虚偽答弁させず、虐殺の責任を認めさせる活動が必要だ」と語った。

 昨年は東京以外に群馬、埼玉、千葉、神奈川各県など関東一円で朝鮮人・中国人被害者を追悼する行事があった。田中教授は虐殺を否定する勢力からの妨害もあったとして「政府の姿勢が歴史修正主義をはびこらせている」と指摘した。

 国会では昨年、野党議員らが何度も虐殺に関わる公文書を示しながら政府に答弁を迫った。田中教授は「政府側は『記録が見当たらない』と逃げ、存在を認めざるを得ないときは『内容について確定的なことは言えない』『作成経緯が不明』と逃げた」と報告。「行政の基盤である公文書を否定し、平気でうそをつく政府だ」と批判した。

 学習会は市民らによる「1923関東朝鮮人大虐殺を記憶する行動」が20日夜に開催。

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