超党派の国会議員でつくる日中友好議員連盟のメンバーは27日から3日間の日程で北京を訪問しています。

27日は会長を務める自民党の二階元幹事長らが習近平国家主席の母校でもある清華大学を訪れて大学トップの邱勇書記らと会談し、二階氏は「議員連盟の訪中はおよそ5年ぶりです。旧交を温めることができるのは大変喜ばしいことです」と述べました。

議員連盟は、滞在中、王毅外相や中国共産党で対外交流を担当する中央対外連絡部トップの劉建超部長と会談を行うほか、最高指導部のメンバーとの会談も調整しています。

日中両国の間では、東京電力福島第一原発にたまる処理水の放出を受けて中国が日本産水産物の輸入停止を続けていることや、日本人に対する短期滞在のビザの免除措置が再開されていないことに加え、スパイ容疑で日本人が拘束されている問題など懸案が山積していて、一連の会談で意見が交わされる見込みです。

また、26日、中国軍機による日本の領空侵犯が初めて確認されたことについても取り上げられる可能性があります。

林官房長官「意思疎通の一層強化を期待」

林官房長官は閣議のあとの記者会見で「日中間では去年11月に岸田総理大臣と習近平国家主席との間で戦略的互恵関係の包括的な推進と、建設的で安定的な関係の構築を再確認しており、今回の訪中により、首脳間で一致した大きな方向性のもと、日中間の重層的な交流と意思疎通が一層強化されることを期待している」と述べました。

一方、議員連盟の会長を務める自民党の二階元幹事長に、習主席に宛てた岸田総理大臣の親書を託したのかと問われ「今、申し上げることはない」と述べました。

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