【島根】松江市の国宝・松江城近くで建設中の19階建てマンション(高さ57メートル)をめぐり、建設に反対する住民グループ「お城とまちづくりを考える会」と周辺町内会の代表が29日、建設中止を求める陳情書を町内会の意向書とともに、上定昭仁市長と市議会議長あてに提出した。マンション最上部は海抜で松江城天守を約3メートル上回り、「城下町松江の景観を著しく損なう」と建設中止を訴えている。
マンションは大阪市の不動産会社が計画。市は「天守から見える東西南北の山の稜線(りょうせん)の眺望を妨げない」という市の景観計画の基準を満たしていると判断し、3月下旬に着工された。
一方、住民グループは8月から松江城周辺の36の町内会に建設に対する意向確認を実施。その結果、12の町内会が建設に反対し、それとは別に6人の町内会長が「町内会としての決議になじまないが、個人的に反対」としたという。このほか、周辺3商店会のうち2商店会、2神社・寺院が反対の意向を示した。9の町内会は未回答だった。
住民グループの石原幸雄代表は「この陳情をきっかけに、市長、議会にもう一度、松江らしい景観を守ることを検討してほしい」と話している。(堀田浩一)
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